横浜西口、相鉄の映画館の裏がエックスデザインの前身MAPS開所の地。
その後、エックスデザイン創業まではみなとみらいや中華街を中心に、横浜市内の仕事が全体の半分と、横浜の空間デザイン事務所として多くのご提案をさせていただき、デザイン制作してきました。
そんな地元に根付いた環境で仕事をしていると、様々な縁が広がります。
横浜で私たちがデザインし制作したディスプレイを見て、ご紹介いただいたある会社の社長様からのご依頼。
「まだ若い企業ながら、従業員も増えてきたし取引先も増えてきた、そこで社長室をしっかり作りたく・・・」
どうしたら良いかという相談でした。
最近は、「社長室」と書かれたアクリルプレートのついた昭和テイストなデザインの社長室は希ですが、昔は、ひとつのステイタスでした。
デザインと言ってもいろいろな職種、立場、考え方がありますが、私たちは当時から、人と人(またはサービスや商品)が円滑に最短でつながっていく、この道筋を設計し訴求すべきことや意匠となるものをヴィジュアル化していく、この一連をデザインとしてきました。当時はまだブランディングとは何かというより、言葉自身デザイン業務では使われていませんでした。最初に使っておけば良かったですね。
このデザインをおこす際に重要なのが「人の心理」的な面。
一般的に、重要な話や契約を詰めていく時の空間は閉鎖的な方がよく、これはパワーランチと言われる食事をしながらの契約話などの時も有効ですね。
簡単に言うと、自分が座る場所は、相手が話に集中できる位置にするということです。
社長室で言えば、社長の席のうしろに外の景色が見えるような窓は背負わない方がいい(逆光で顔も見えにくい場合も)、自分の左右に大きな彫刻など置かないなど、気がそれないようにするということです。
また壁を背負う事になるので、ついついそのスペースに表彰状や訓示、名言などを飾る方もいますが、後ろは避けた方が良いですね。これも理由がありますが、このように留意点はいくつかあります。
海外だと多いのは、名画です。ある意味、絵画は象徴なんですね。
着られている服、机のデザイン、机にならぶ文房具などとあまりに一致しないのもどうかと思いますが、トータルにインテリアコーディネートのデザインが整えられた環境では、着られている服以上に、インパクト(力)を与えます。
そんな話を弊社オフィスで話ながら打ち合わせていたところ・・・
たまたまF50サイズクラスの、ポストカード展でコラージュし展示した額装(上記の写真)を見て(ポストカードとリボンで制作)、「私だったらこういうのを飾りたい!テディベアが好きだし」とのお言葉。
この社長様、30代の女性。気に入っていただけるのは嬉しいのですが、さすがに社長室にはどうかな?と、思いつつ、ブリティッシュアンティークな要素を軸に内装やインテリアをデザインしていくことになりました。
みなさまだったら、どんな絵画を選びますか?